小さな会社の社長に文章スキルは必須です。ってことで今回は『シンプルに書く』という本について解説します。
本書の結論をお伝えします。
簡潔・明瞭に書いて「読み手の理解と共感を得る文章術」
結論本書はそのタイトル通り、簡潔・明瞭に書いて「読み手の理解と共感を得る方法」。つまりデキる人だけが知ってる「伝わる文章術」が書かれた1冊です。
そして本書の「伝わる」とは、「事実関係の理解と自分の考えへの共感」です。
まさに、ビジネスで使える文章術です。
自社の情報発信や社内文書でどんな文章を書けば伝わるかわからない。そんな小さな会社の社長にはうってつけの本です。
本書は、例文が270も書かれていてわかりやすいです。そこで今回は、シンプルに書くための基礎を4つ、①文を分ける、②短く言い切る、③主語や主題の数だけ文を分ける、④一文一義に分ける、これら基礎に絞って解説します。
- 文を分ける
- 短く言い切る
- 主語や主題の数だけ文を分ける
- 一文一義に分ける
シンプルに書く基礎は「わかりやすくする」です。
では、それぞれを具体的に解説していきます。
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①文を分ける
文を分けて「述語を早く示す」だけで文章がとてもわかりやすくなります。
例文
A:×彼は今朝早く奥さんに伴われて脳外科の専門医として有名な医師の診察を受けるために東京に行った。
B:○彼は今朝早く奥さんに伴われて東京に行った。脳外科の専門医として有名な医師の診察を受けるためである。
出典:シンプルに書く
Aのように、「東京に行った」という述語が表れる前にいろいろ行ってるので、わかりづらい文になってます。
Bのように、文を分けて書けば、スッキリわかりやすくなります
②短く言い切る
言い切ることで、読み手を迷子にさせない。文章は書き手の1つの見方を示したものです。
例文
A:×今の日本の若者は、美意識が持てなくなっている気がするし、また、昔ながらの美意識を持っているのに、それを若者に伝えられない大人も増えていると思う。
出典:シンプルに書く
B:○今の日本の若者は、美意識が持てなくなっている。大人の多くは昔ながらの美意識を持っていても、それを若者に伝えられないでいる
上記の例文Aような「昔ながらの美意識を持っているのに、それを若者に伝えられない大人」のような長い修飾語はダメです。
「主語」は早く登場させるという原則も大切です。
③主語や主題の数だけ文を分ける
主語や主題が2つある時は、文も2つに分けるとわかりやすいです。
例文:主語が2つある場合
A:×私は後ろで支える地味ですが大事で誰かがやらねばならない仕事を行う庶務を志望します。
出典:シンプルに書く
B:○庶務は地味ですが誰かがやらねばならない大事な仕事です。私は皆を後ろで支えるその仕事を志望します。
主題は庶務の仕事です。しかし例文Aでは、庶務の登場が遅いので、理解しにくいです。
そこで、例文Bのように庶務と私を主語にした2つの文に分けました。主題を早く登場させるとやっぱり理解しやすいです。
例文
A:×フルートを趣味にしている田中さんと私がピアノを弾いて一緒に演奏したことがある。
B:○田中さんはフルートを趣味にしている。私がピアノを弾いて、一緒に演奏したことがある。
出典:シンプルに書く
例文Aは、田中さんと私もピアノを弾いたと錯覚するかもしれません。
文を2つに分ければ誤解はないです。
④一文一義に分ける
「言いたいこと、伝えたいこと」がいくつかある時にはその数だけ文を分けます。
例文:意味が2つある場合
A:×(資金難に直面しているA社を救うために)金融機関の間には、A社と異なる製品を作っており、事業の補完関係が強いB社との連携強化を模索する動きもある。
B:○(資金難に直面しているA社を救うために)金融機関の間には、B社との連携強化を模索する動きがある。B社は、A社と異なる製品を作っており、A社と事業の補完関係が強いためである。
出典:シンプルに書く
これは「連携強化を模索する動き」と、「その理由」の2つに文を分けました。そうしたことでスラスラ理解できます。
例文:
A:×野菜ジュースによる食物繊維の摂取と嚥下機能の低下した人に安全に食してもらうことを目的として、濃度の異なる野菜ジュースを試料とし、食物繊維の摂取、安全、嗜好を考慮するとどの濃度が適切なのかを研究しています。
B:○野菜ジュースは濃度が上がるほど食物繊維が豊富になりますが、嚥下機能の低下した人が誤嚥をする危険が増えます。そこで濃度の異なる野菜ジュースを作り、食物繊維の摂取量、安全、嗜好を考慮するなどどの濃度が適切なのかを研究しています。
Bのように「前提となる事実」を最初に説明して、「今何を行っているのか」を書くと理解しやすい。
まとめ
「では今回は阿部紘久さんの『シンプルに書く』という本について解説しました。超ざっくり振り返りますと」
- 文を分けて、文末にくる熟語を早く示す
- 文を後へ続けず、短く言い切る
- 主役はなるべく早く登場させる
- 主語や主題の数だけ文を分ける
- 一文一義に、文を分ける
あのマナブさんがmanablogに書きたくなるくらいオススメしている本です!
「もっと文章力をあげたい…」という気持ちで読んでみました。
結果としては、多くの学びはありました。出典:manablog
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