こんにちは。Hassyです。
自分の当たり前に感謝することはありますか?
そう、普通に生活が送れることを。手を動かすことや歩くことなどごく当たり前にできる幸せが自分にはあると。
僕は仕事柄、そのような方々と触れ合う機会が多いのですが、当たり前に自分が生活を送れることに感謝しています。
正直、毎日ではないですけど、ふとしたとき、「あぁ、自分は恵まれているんだな」って。
そしていろいろな事情で歩くことに障害がある人の希望の光になる話が札幌で可能になったとニュースになりましたので、今回はその事について、お届けしたいと思います。
それは札幌医科大学付属病院のことで、脊椎損傷の保険適用が可能になったということです!
そこで気になるのが、その保険適用はいつから始まるのか?対象者となる人はどんな患者なのか?ということですね!
そこで『札幌医科大学付属病院脊椎損傷の保険適用はいつから?対象者は?』と題してお届けします。
ではいきましょう!
札幌医科大学付属病院脊椎損傷の保険適用とは?
2018年から札幌医科大学付属病院と医療器具大手のニプロ(大阪市)が共同で再生医療の開発の承認手続きをしていた。
その再生医療の製品名は【セラミック注】と言って、患者の骨髄液から採った間葉系幹細胞(MSC)を大量に培養して作ります。
つまり、間葉系幹細胞(MSC)を培養して、体内に戻すことで脊髄の神経の再生を促すということ。
これにより、体の麻痺などの後遺症を改善するという。
この画期的な希望の治療である再生医療の製品である【セラミック注】の承認が2018年12月28日に厚生労働省から条件・期限付きで承認されました。
そしてこの度、札幌医科大学が公的な医療保険を適用した治療を開始します!
そして条件とは、今後7年以内に改めて有効性を検証する必要があるということです。
そんな希望の治療の開始時期が気になりますが、その前に実際この治療がどれだけの成果があるのか見ていきましょう!
脊髄損傷の研究チームの成果は?
ケース1 スポーツで脊髄損傷を負った40代の男性
首から下が動かない、いわゆる四肢麻痺の状態でしたが、間葉系幹細胞(MSC)の入った薬剤を点滴で投与した結果、
翌日には肘や膝が屈伸でき、その日のうちに車いすでの移動が出来るようになった。
さらに、投与1週目で自分の足で歩き始め、6週目には階段の昇降がスムーズになり、12週目では普通の歩き方になった。
退院の24週目にはピアノ演奏を披露した。
・ケース2 脳梗塞で半身麻痺
脳梗塞の後遺症で1か月半ほど半身麻痺だった男性患者に間葉系幹細胞(MSC)の入った薬剤を点滴で投与した結果、
翌日には、固まっていた手指が動き、最終的にはリハビリが不要なほどに回復した。
・ケース3 交通事故で背骨がずれ人工呼吸の60代男性
搬送直後は人工呼吸で尿路感染症などの合併症もあり、一時命が危ぶまれる状態でした。
間葉系幹細胞(MSC)の入った薬剤を点滴で投与した結果、
29日目から回復が始まり、左腕を屈曲でき、その2週ほど後には、人工呼吸器を離脱、スピーカーカニューレをつけて話せるようになりましたが、最終的にはスピーカーカニューレも不要になりました。
24週の退院までには電動車いすで移動できるほどに回復。
もちろんすべての人にうまくいくかはわかりませんし、それは難しいでしょう。でも、公的な医療保険を使って、これだけの効果がある治療ということで、希望の光となったことは間違いないでしょう!
では実際適用されるのがいつからか見ていきます
保険適用はいつから開始?
まずは結論から、
札幌医科大学附属病院では、ニプロ株式会社と共同開発した再生医療等製品「ステミラック注(一般的名称:ヒト(自己)骨髄由来間葉系幹細胞)」を用いた脊髄損傷に対する診療について、当該再生医療等製品の供給体制が整い次第、開始する予定です。(5月中旬以降を予定しています。)
出典:札幌医科大学付属病院ホームページ
つまり、2019年5月中旬ということはもう間もなく開始ということですね!
正直夢のような治療がもうすぐ受けられるので、待ちわびている人も大勢いる事でしょう!
では、どんな人が対象となるのでしょうか?とても気になりますので、調べました。
対象者は?
簡単にいうと、脊髄を損傷してからおおむね1か月以内の重症患者に限られます。
さらに、当面は年間100人程度を対象に行うということです。
詳細を載せておきますのでご確認ください。
適応疾患および適格基準
適応疾患:
外傷性脊髄損傷で、ASIA機能障害尺度がA, BまたはCの方(重症の方)適格基準:
①骨髄液の採取を、脊髄損傷受傷後31日以内を目安に実施できる方
注)培養の準備のため、実際には受傷後2週間以内を目安に転院が必要です。②以下に該当しない方
- 本品の成分に対して過敏症の既往歴
- 悪性腫瘍の合併又は既往
- アレルギーの素因
- 感染症を合併
- 体重が低い方(特に小児)や貧血
- 全身状態が極めて不良(例:内分泌代謝疾患、循環器疾患、呼吸器系の 疾患、消化器系の疾患、重度の多発性外傷、多臓器障害等)
- 重度の頭蓋内病変、主要血管の高度狭窄、解離性大動脈瘤、強い動脈硬化性変化、重度の石灰化等を認める
- 重度の脊髄・脊椎疾患(骨粗鬆症、脊髄腫瘍、脊髄血管奇形、脊髄空洞症等)を認める
- 血圧を収縮期140 mmHg以下、拡張期90 mmHg以下にコントロールすることができない
- その他医師が不適切と判断した方
注)適格性判断に際して、詳細な全身スクリーニング検査を実施いたします。
投与に不適切と判断される併存症、合併症が認められた場合には治療をお受けいただけません。出典:札幌医科大学病院ホームページ
ASIA機能障害尺度
ASIA:アメリカ脊髄障害協会
□ A=完全:S4~S5の知覚・運動ともに完全麻痺
□ B=不全:S4~S5を含む神経学的レベルより下位に知覚機能のみ残存
□ C=不全:神経学的レベルより下位に運動機能は残存しているが、主要筋群の
半分以上が筋力3未満
□ D=不全:神経学的レベルより下位に運動機能は残存しており,主要筋群の少な
くとも半分以上が筋力3以上
□ E=正常:運動'知覚ともに正常
まとめ
今回お届けした『札幌医科大学付属病院脊椎損傷の保険適用はいつから?対象者は?』はいかがだったでしょうか?
脊髄損傷になった場合、生活が一変してしまうことがほとんどです。今まで普通にできていた歩くということができなかったり、物を掴む事は愚か、手を挙げる事すらできなくなります。
自分だけではなく、その周りにいる家族などの生活をも変えてしまいます。
そんな現実がある脊椎損傷に希望の光である、治療が開発されました!
しかも、その治療が公的な保険適用ということで、患者の負担はさらに減ることなるでしょう!
患者の「もう一度歩きたい!」という想いに応えられる可能性がある治療だと思いますので、ますます広がる事を願っています!
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました!
ではまた、Hassyでした。